Monday, August 27, 2012

斧は楔じゃない!薪割りはチカラワザじゃない!

少し昔の記事の焼き直しになりますが、斧と薪割りに関しての記事です。

そろそろ薪ストーブの時期が近づいてきたり、私自身も今冬分の薪割りをやる時期になってきたので、斧関連の話題を探していたらこんな映像を発見。

先に進む前にまず見て欲しい。↓

↑↑↑この動画はAxe Connectedより転載。↑↑↑


ご覧いただければ一目瞭然だが、美しい女性がいとも簡単に薪を割りまくっていますね。
そしてこの女性の薪割り技術はすごい。力まず、的確に、斧を理解して使っているのが良く解ります。

裸足で、何の安全装備も、薪割り台もなしに、ダブルビットの斧で薪割りなんて前代未聞!と一蹴する方もいるかと思うが、このビデオを見ている限り、危ない!と思えるような状況も動作も見当たらない。


注目1>斧の振り上げ方。
柄の下端を両手で持ち、良いショ!!!っと力ずくで振り上げるのではない。片手を斧頭に近づけ最小の力で軽々持ち上げている。

実はこれ、結構重要。持ち上げる労力をセーブできれば、他のところで使える。長時間の薪割りも可能になるし、そもそも中疲れしないから変な事故も減る。


注目2>斧の振り上げ高さ。
必要になる最低限の高さまでしか上げていない。これによって、必要以上に勢いをつけて振り下げることが無い。

このことは労力のセーブ以上に、安全上重要。必要以上の力で打ち付けないから打ち損じることが少なくなる。打ち損じても、大振りしていないから事故率が下がる。また、斧の柄や刃にも優しいので斧が長持ちする。


注目3>斧が当たる瞬間。
薪に当たったと同時に斧頭がぶれて倒れているのが見えるだろうか?これは刃先が入った瞬間にねじれを加えて、打撃力を薪を引き裂く力に利用しているため。

これは少し難しいテクニックになる。なれないうちにこれを無理してやろうとすると逆に危険な場合があるので、斧になれない人にはあまり進めないほうが良いテクニックではあるが、これを覚えると薪割が格段に楽になる。

どんなメリットがあるのかというと、
・打ち込んだ刃が食いつかない。
・少ない力で気持ちよく割れる。
・刃が数センチ入ったところで止まるので
 -刃が痛まない
 -地面を叩かない(岩の上でも薪割が出来るw)
 -次の動作にすぐ移れる


で、どの様にして上手な薪割りを行うか?
まず、斧は楔では無いことを理解して欲しい。斧の刃が厚いのは楔効果を出すためではなく、重さを一点に集中させるためである。もちろん楔効果を期待する部分もあるが、振り下ろす楔だと思わない方が良い。(スプリッティングモールは別物、アレは振り下ろす楔です。斧とは使い方が違います。)

そして、楔で無いもので薪を割る一番簡単な方法は????
食い込ませてねじる、コジル!
これでパカッ

この捻じる方法、特にグレンスフォルシュやS・A・ウィターリングスなどのスウェーデン系の薄めの斧で行うと効果大です。

インパクト時に捻じる用法は私が昔アップした動画で説明していますので、まだ見て無い人はどうぞ! (18:00あたりからです)